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こんにちは、カウンセリングサービスの町村ゆきです。
ブログにお越しくださりありがとうございます。


昨日は節分でしたね。
私は近くに住んでいる、娘夫婦と母との4人で恵方巻を食べました。

ひとり暮らしをしている私には、近くに住んでいる家族との団らんのひと時はとても楽しい時間です。

昨日も、母が恵方巻を真剣にまるかじりしている姿に、私も娘も震えるくらい笑ってしまい、とても楽しかったんです。

とても楽しい!!


でも、私はちょっと寂しい気持ちになったりもします。

それは、息子がいないこと。


息子は去年の4月から就職を機に一人暮らしを始めました。

今は修行中の身ですが、息子は自分の夢だった職業に就くことが出来て、その道の達人になるために毎日頑張っています。

息子と離れてからは、我が家で毎年当たり前のようにあったイベントは、当たり前ではなくなりました。

昨日の節分もそうですが、クリスマスなどの大型イベントは、以前は私の楽しみのひとつでしたが、この一年はイベントが訪れるたびに

ああ、もう息子はいないんだな・・・

と、息子がいない初めてのイベントを過ごすその度に、ちょっと心はチクッとします。


※こんな私ですから、娘は私の寂しさを察してか、よく声をかけてくれます。
 この一年は特に、たくさんの愛と笑いをもらいました。
 娘よ、本当にありがとう。


去年の今頃は、ちょうど息子の就職先が決まった頃で、引っ越す物件を探したり、一人暮らしの生活用品の色々を買いそろえたりと、私も息子も休みの度に隣の県まで行ったり来たりをして、とても忙しく過ごしていました。

すごく忙しかったけど、でも私の心の中は、

息子ともうすぐ離れてしまうという寂しさでいっぱいでした。


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私は子供たちが小さい頃は、子供のことを可愛いとか愛おしいとか感じたことがあまり無く、周りのお母さんたちと自分を比較しては、自分の不出来をたくさん責めていました。

小さい頃の息子は大人しく、いつも良い子で手のかからない子供でした。

私はいつも自分の思った通りにならないと癇癪を起すようなお母さんでしたので、息子はいつも黙って私の言うことを聞いていました。


息子は初めて経験することは、子供ですから器用にできるはずもありません。

当時の私はそんな息子をみて、頑張れない意志の弱い子だと決めつけていて、

「なんでこんなことも出来ないの!!!」

「どうして分からないの!!!」

と、いつもイライラし、息子を叱っていました。


勉強の仕方や洋服の着方、片付けや遊び方についてまで息子のやり方を尊重せず、自分のやり方を押し付けて、息子の領域を取り上げていました。


そんな私でしたが、心理学と出会い、自分の怒りの感情への理解が進んで行くと、私は子供たちを信頼していない訳ではなく、自分自身を信頼できずに疑い続けたことが原因だったと知りました。


こんなダメなお母さんだから、きっとこの子たちは失敗するだろう・・・。

それならせめて私は、子供を失敗させないように頑張るしかない・・・。


と、子供たちの心を無視して自分の正しさにこだわり続けて今までやってきてしまった自分と出会った時はとても気まずさを感じました。


それからの私は【自分の気持ちを素直にありのまま伝える勇気を持つ!】と決め、本気で子供たちと関わりました。
私の変化で子供たちも少しずつ自分の気持ちを私に表現してくれるようになりました。

子供たちが私に今まで見せられなかった怒りの感情も表現してくれる時、それは私にとっては、今まで隠し続け、逃げ続けてきた自分の罪悪感を感じる瞬間でもありましたが、でも、それよりも子供たちが安心を感じられて、私を信頼してくれたんだと感じられる喜びのほうが圧倒的に勝っていました。

そんな子供たちと触れ合える度に、私は、子供たちにお母さんとしての自分を育ててもらっているんだと感じて【ありがとう】が込み上げてきます。


でも、そんな中、息子の巣立ちが決まり、私はしばらく感じていなかったあの不安をまた感じるようになっていきました。

何もできないこの子が一人で生きていけるはずなんてない!

出来るだけ、この子が楽に生活が出来るように最高の準備をしてあげたい!

そう思い、息子の引っ越しや新生活の準備に、手出し口出しをたくさんしていました。

寝てる時も起きてる時も、ずっと息子が一人で生活しているところをイメージして、足りないものはないか?と頭の中の確認が止まらない。

焦りと不安がピークになったころ、私は自分の心が自分の不安でいっぱいになっていることに気づき、これは一体何に不安になっているのだろうと、自分の心に聞いてみると、


不安の原因は【もう息子を愛してあげられない】ことへの寂しさでした。


次の日、お世話になっているカウンセラーさんに今の自分の気持ちを伝えたところ、カウンセラーさんは、

「ゆきちゃんは自分がどれだけ息子君を愛していたかは知ってるよね?」

「愛の注ぎ口がなくなって寂しくて仕方ないくらいに、自分の大きな愛を注いできたことも分かってるんだよね?」

私は「はい」と答えました。

「じゃあ、そんな大きなゆきちゃんの愛を、息子君はいつも受け取ってきてくれたのかな?」

カウンセラーさんに言われたその瞬間に、いつも髪を振り乱し怒ってきた自分、息子の手を引っ張りながら速足で歩き回った自分が、私の頭の中に出てきて、私はその場で泣き崩れました。

「息子君が受け取り続けてくれたから、ゆきちゃんは大きな愛になれたんだよね。そんな息子君の愛をちゃんと受け取って。」

カウンセラーさんのその言葉に私は本当に打ちのめされた気分でした。


私は、小さかった息子の手をいつも怒って引っ張りながら歩いていたけど、息子はそんな私の手を、どんな時でも優しく握り返してくれていたなって思ったら、息子へ感謝が込み上げてきて、
涙と共に何度も「ありがとう」と声に出てきました。


息子は、ずっとずっと【私の愛を受け取るという愛】を私に送ってくれていたんだ・・・。


息子と離れてもうすぐ一年になります。


そういえばつい先日、息子から朝の7時に電話がきました。

息子の着信の表示を見た時、私はすごく嫌な予感がしました。

こんな時間にかけてくるんだから、きっと車で事故とか、体調不良とか、何か急を要するものだと思ったのですが、恐々電話を出てみると、

「お母さん?一昨日のカレー、すげーうまくて今全部食べ終わったところ。
 ごちそうさま!ありがとう!って言いたくて電話した。」

ああ、なんだ・・・、そっちのタイプね・・・。

先日ウチにきた息子が帰るときに持たせたカレーの件でかけてきたのでした。

息子からの感謝の電話は初めてだったので、
息子の声を聞いてホッとして、私も涙ながらに【ありがとう】を伝えました。


私は息子の電話を切ったあと、ありがとう!と言われた嬉しさと、同時に息子の強さを感じて、もう私の記憶の中の、何も出来ない息子はそこにはいない事に気づきました。

きっと息子は、強いフリをしてきた私の寂しさも分かっていて、お母さんを安心させてあげたいと、ありがとうを送ってくれたのだと思います。


私は今はゆっくりとコーヒーが飲めて、洗濯も毎日しなくても良い穏やかな朝を過ごしています。

息子が高校生になってからは、料理を手作りすることがほとんどだったので、カップラーメンを食べる機会はあまり無かったのですが、どん兵衛も好きな時に好きなだけ食べれるようになりました。
※最近は健康を考えて、少し控えめにしています。

離れてから息子の愛を感じるのは遅いのかもしれないけど、離れたからこそ見えたものもあるのだと思います。

それに、時折小さかった息子の握り返してくれた手の感触を思い出して飲むコーヒーはとても美味しいんです。
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お子さんが巣立った後、喜びや誇らしさを感じる反面、親だって寂しさを感じることもあると思うのです。

それは、私が感じたような、もう今までのように子供を愛してあげられないことへの寂しさかもしれません。

でも、自分の記憶の中の子供ではなく、成長した一人の人間としてお子さんを見てあげることで、今度は子供からの愛を受け取ることも出来るようになっていけると思うのです。

子供だってお父さんやお母さんを幸せにしてあげたい!って思うはずですから。


それでも寂しい時はどうか、あなたの気持ちをカウンセラーと分かち合っていただけると嬉しいです。



あなたとあなたの大切な人の今日が幸せでありますように・・・。


読んでくださりありがとうございました。



町村ゆき


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