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こんにちは、町村ゆきです。
ブログにお越し下りありがとうございます。


こちらの記事は

の続きとなります。


小学校で自分を隠すようになった私は、次第に嘘つきな子、見栄っ張りな子という理由でイジメに合うようになりました。

イジメに合うことはとても惨めな気持ちになりましたが、でも、どれだけ仲間外れにされても自分はみんなと違って普通じゃないからと、本当の私がバレないように仲間外れじゃないサマを装って、一生懸命に取り繕いました。


だんだんと成長をして友達や彼が出来ても、本当の自分を見せる事は出来ません。

大人になるにつれて、人間関係というものは私にとっては、とても辛く苦しいことのように感じるようになっていきました。

辛いことのすべては、「捨てられた私」と結びついていて、私はますます人と距離を取るようになっていきました。


結婚もしましたが、旦那とも子供とも本当の私で関われない。

仲良くしたいのに、浮気をして旦那を怒らせたり、
優しくしたいのに、怒って子供を怒鳴りつけたりして、

新しく家族を持つことが出来ても、私はいつも上手くいかなくて、やっぱりどこにも居場所がなく独りぼっちでした。

不幸な人生だったから、幸せな家庭を持つことだけが私の夢だったのに。

幸せになりたかったから、私は捨てられた惨めな自分を見せないように頑張って生きてきたのに、全く上手くいきませんでした。


そんな時に、カウンセリングと出会いました。

当時、カウンセラーさんに父のことを聞かれたことがあります。

どれだけ父のことを思い出そうとしても、父が浮気をして私たちを捨てたという事実以外は思い出せません。

母のことは色々話せるのに、父のこととなると私は何も話せなくなっていました。

何度聞かれても、父と私が関わった記憶みたいなものは分からない。

でも、そんな私に、カウンセラーさんは宿題を出してくれました。

それは、「お父さんとのお話しをお母さんにリサーチしてきてください。」というものでした。


***


次の日に私は母に電話をかけて、父のことを教えて欲しいとお願いしました。

とても緊張しました。

もう何十年も父の話は私達親子の間では話したことはありませんから。


私の父の話に、母はすぐに機嫌が悪くなり父の悪口を話し始めました。

「お母さん、そうじゃない!私が聞いてるのは、お母さんの旦那だったお父さんの話じゃなくて、私のお父さんの話だよ!」

思わず涙が溢れて止まらなくて、それでも、私は母に言いました。

「私にはお父さんが、私をどう思っていたかが分からないの。私を好きだったのかも何も分からない。」


そこまで言った時に母は、

「そうだねぇ、お父さんはあんたのことは好きだったと思うよ。あんたが生まれた時は良くお風呂にいれてくれてたから。」

それは母から初めて聞いた、私が父に愛されていたという事実でした。


次の日、母は私の小さい頃のアルバム1冊を持って家にやってきました。

そのアルバムは、私を捨てた父が写っているアルバムだから、惨めな気持ちになることが辛くて、私は小さい頃から見ることを避けていたものです。


ゆっくりと一枚一枚写真を見てみると、たくさんの父の顔がありました。

優しそうな表情で私を抱き上げている父。

私をお風呂に一生懸命にいれている父。

あぐらで座っている父の足元にまとわりついている私。

そのアルバムにある父の目は、どれも私の顔をしっかりと見ていて、私を抱いているその手はどの写真の手も優しい手でした。


そして、私の顔はどれも笑顔でした。


それを見た瞬間、私は、怒りと涙が込み上げてきました。

なんだよ、お父さん、嬉しそうな顔しちゃって、私のこと本当は大好きだったんじゃん・・・。

私が小さい頃、お母さんがお父さんのクソみたいな話ばっかりするから、お父さんは酷い人だと思って、ずっと憎んできちゃったじゃん。

お父さんとお母さんに何があったかは分からないけど、こんな可愛い私と離れることはお父さんだって辛かったよね・・・。


「ありがとう」と「ごめんなさい」が入り交じり、私はそんな気持ちになりました。


でも、その日から毎日アルバムをめくり、アルバムの中の父に会いに行きました。

どの写真の私も、今の私からは考えられないくらいの素晴らしい笑顔。

こんなに笑顔になるくらい、私はお父さんのことが大好きだったのか、って思います。

そして、今の私じゃ考えられないくらいの笑顔を見せているのは、他ならぬ父が私を愛してくれていた証拠ではないか?という思いに至り、やっと、父の愛を受け取ることが出来たんです。

もう父は亡くなっていて、私は父に会うことも父と話をすることも出来ませんが、父に会いたくなったらこのアルバムの中の父に会いに行くんです。

ページをそっとめくるといつも父に愛されている私がそこにいるから、独りぼっちじゃないって思えて、嬉しい気持ちになれるんです。


私は、優しくなくていつも怒っていた母も大嫌いでしたが、父と私の姿を前に、カメラのシャッターを切ってくれてアルバムに大切に保存してくれていたことや、私のお父さんリサーチに答えてくれて、アルバムも黙って持ってきてくれた母の優しさに、この時ばかりは心から感謝することが出来ました。


***



私にとって父との記憶は、父が浮気をして私たち家族を捨てたという記憶だけでしたから、その後の私の人生は「父に捨てられた私」という、それに相応しい人生を歩いてきたように思います。

でも、あのアルバムが私と父をもう一度繋いでくれた。

私は、アルバムを開き、父との思い出ともう一度向き合うことで、父に愛されていた私という真実を見つけることが出来ました。

父への長年の誤解が解けて、今は空の上からいつも父が見守ってくれているようで、毎朝カーテンを開けたときに空に向かって、「おはよう!」って声がかけられることは本当に幸せなんです。


もしも、私と同じように過去の出来事で、今を生きることが苦しいと感じている方がいらっしゃるなら、もう一度、ご自身の過去に会いに行ってみることをお勧めしたいと思います。

たとえ、辛い出来事だったとしても、見方を変えることで違った真実が見えてくることもあります。

辛かった過去に会いに行くことは、少し怖いことでもあるし、勇気がいることでもあります。

一人では難しいこともあると思います。

難しい時は、どうか、一緒に見つけるお手伝いをさせていただければ嬉しいです。



長くなりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。



町村ゆき



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