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こんにちは、町村ゆきです。
いつもありがとうございます。


今月からカウンセリングサービスが毎日更新しているアメブロ「恋と仕事の心理学」の水曜日「素敵な愛の育て方」を月に一度担当させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。


私は今、子供のことが大好きなのですが、
かつては、子供を愛せないお母さんだったんです。

周りのお母さんたちは子供を大切にしているのに、私は大切に出来ていない。
と、周りと自分を比べては自分を責めていました。

どう頑張っても子供を愛せない。
そんな気持ちに押しつぶされて心理学の道を歩き始めました。


心理学と出会って分かったこと。
それは、私は子供が嫌いだったわけではなかったということ。
当時の私には愛したくても愛せなかった理由があったということ。


アメブロの投稿記事、よろしければお読みください。


*****


子育てに悩みはつきものだと思います。


子育て中に、子供にイライラしてしまうとか、子供に当たってしまったとか、そんなお悩みを持つお母さんのお話しをお聞きすると、自分に余裕がなくなってしまうくらい、一生懸命に子育てを頑張っているお母さんなんだなと、感心させられます。


それとは少し違って、子育てそのものより、お子さんに対して自分の感情を上手く扱えないお母さんのお話しをお聞きすることがあります。

子供を可愛いと感じたことがないとか、
子供なんて産むんじゃなかったとか、

お母さんたちは、お子さんを上手に愛することが出来ないがゆえに、ご自身のことをとても責めていて、そんなお母さんのお話しをさらに聞き進めていくと、


私は自分の子供のことが好きじゃないんだと思います。


と、話の最後に涙ながらに伝えて下さる方もいるんですね。

私はそんなお母さんたちのお声を聞くたびに、よく分かりますって思うんです。

何故かというと、かつての私は、ご相談いただくお母さんと同じように子供を愛せないお母さんだったからなんですね。


***


私には娘と息子の2人の子供がいます。

子供たちが小さい頃は、私の言うことをよく聞いてくれました。
それは、私のことが怖かったからです。

言うことを聞かないといつも怒るお母さんだから、お母さんに怒られないように言うことを聞こうって思っていたのだと思います。


言葉も分からないもっと小さかった頃は、子供たちは自由に動きまわっていました。

色々なものに興味や関心を持って、よちよちと自由に動きまわっていました。

子供たちの幼くて可愛い時代だったと思います。


でも、当時の私はそんな子供たちを見て、可愛いなんて思えなくて、こちらの都合も考えずに、自分勝手に動き回る迷惑な存在って思っていたんです。

朝起きてから夜寝る時まで、自分の思い通りになることなんてなくて、私はいつも子供たちに対してイライラしていました。

そのうち、子供は私のことが嫌いだから私の言うことを何も聞かないんだって思うようにもなっていきました。

家の中でいつも不機嫌になり、自分の思い通りにいかないことがあると、子供たちに怒るようになりました。

子供たちのやり方を尊重せずに、自分のやり方を押し付けました。

そんなお母さんだったので、いつしか子供たちは自分のやりたいことよりも、私の顔色を伺って私の言うことを聞くようになっていったんです。

では、私の不機嫌は直ったかというと、全くそんなことはありませんでした。

子供たちの私を見る目が、いつも怯えていて、その目を見るたびに今度は私が子供から責められて、攻撃されているように感じたんです。

怖かったんですね。

子供が私を怖がっているその目が怖かったんです。

子供の目を見ると、自分が今までどれだけ酷いことを子供たちにしてきたのか?を感じるので、私にそう感じさせる子供から距離を取るように、今度は冷たいお母さんになっていきました。

そんな私でしたから、夫婦関係も全く上手くいきませんでした。

やがて離婚になり、私は最初の夫との間に生まれた娘と、2番目の夫との間に生まれた息子を連れて家を出ました。


この頃には、私のせいで子供たちから父親を奪ってしまった罪悪感も合わさって、自分のことを本当に悪いお母さんだと感じて、こんな穢れた自分に子供たちを近づけないようにと、ますます子供と距離を取り孤立していきました。


でもですね、私は悪いお母さんなのにも関わらず、子供たちは、お腹が空いたら私にお腹が空いたと、体に痛みがあるときは、苦しい気持ちを私に訴えるのです。

私はその度に、子供たちに腹を立てました。

それは子供たちが悪かったわけではなくて、悪いお母さんのこの私に、それでも信じて頼ろうとする、まっすぐな子供たちの愛に触れたことで、私自身が母親である自分に嫌悪感を感じてしまったからなんですね。

当時を振り返ると、私は子供のことが好きじゃなかったわけではなく、自分のことが嫌いだったんだと思うのです。

いつも心の奥底で、何も出来ないこんなダメな私が、お母さんでいいはずはないって思っていました。

自分のような悪い人間が、お母さんとして相応しいはずがないって思っていたんです。

でも、子供たちから見れば私がお母さんです。

お母さんという存在を私に求めて当然なのですが、私にとっては、子供たちの私に求める愛こそが、自分の無力さや無価値感を刺激するので、そのネガティブな感情から逃げるように、心理的に距離を取ったり、逆にきつく当たったりということを繰り返していたのだと思います。

特に、心理学を学ぶようになってからは、私は子供を嫌いだったわけではなくて、自分自身に嫌悪していたことが、よりハッキリとしてきました。


私は、子供たちともう一度親子としての関係を築きたいと思いました。

私がそう思うようになれた時、すでに娘は大学生で息子は中学生でした。

築きなおすにはあまりに遅く、何より子供たちは私のことを許してくれるだろうか?という不安も強くありましたが、子供たちとこのままの関係でいることはもっと苦しかったのです。

でも、そうは言っても子供たちは変わらず、私のことを怖い存在と思っていましたから、私が話しかけるだけでその場の空気が凍りました。

それでも私は子供たちのありのままを見続け、声をかけ続けました。

子供たちを興味深くみていると、色々な顔が見えてきたのです。

どれもが新鮮で、この頃には子供たちのことを大好き、可愛い、と感じたのを覚えています。

自分の感情からも、子供たちの感情からも逃げずに一つ一つ受け止めていくことで、関係が少しずつ変わってきて、子供たちの表情にも笑顔が見えるようになっていきました。

こうして文章にするとあまりにも簡単ですが、子供たちが私を安全な存在として感じられるまでには、子供たちの心の中でも、たくさんの葛藤があったと思います。

きっと、今まで感じていた辛い気持ちだって、もっともっと私に言いたかったでしょう。

でも、子供たちはこんな未熟な私を母親として見続けてくれていたんです。

私のことを信じ続けてくれていたのですね。


私は、子供たちにお母さんとしてもう一度育て直してもらったのです。


***


それでも、私の中には「許されないことをした」という罪悪感がありました。

子供たちは本当は今でも私を怖いと思っているのではないか?という疑念がずっと残っていたんです。

でも、最近になってもしかしたらもう怖いお母さんとして見られていないのかなと感じられる出来事があったんです。


最近の子供たちの間では、怖いお母さんの私のものまねがブームになっているんですね。

先日、子供たちが家にきて3人でご飯を食べていた時に娘が突然、

「お母さん、昔、ホントめちゃくちゃ怒ってたよね?」
って言ってきました。

私は、すぐに罪悪感でいっぱいになり、
「ああ、あのころは怖かったよね、本当にごめんね」
と言いました。

すると、娘が続けて
「そういえばさ、昔お母さん、プレステのゲームで負けた時、めっちゃ怒ってコントローラーを振り回して本体に叩きつけたじゃん?」
「あの時、お母さんは怖かったけど、本体のフタがパカっと開いて、中のソフトだけシューって回ってて笑った!」
と笑いながら言いました。

「そういえば、出来立てのシチューも怒って流しに捨ててたよね?」
また娘が言うと、

「あー、捨ててた!捨ててた!あの時はさ・・・」
と、今度は息子が笑いながらそう言って、私のものまねをやりだしました。


娘と息子が当時の私の姿をものまねして笑っているのです。


それを見た時、私はもう怖い存在と思われていないのかもしれないなって思ったのです。

私がどれだけ自分を責めても、私をお母さんとして認め、私に愛を送ってくれていると思えたのです。


私の怒っていた当時のものまね、すごい臨場感で、たくさんのレパートリーがありました。


二人に「これ見てどう?やばくない?」って聞かれて、
「もう、めちゃくちゃヤバいし、すごく怖いです・・・。」
と、恥ずかしそうに私が言うと、子供たちがまた笑って。


子供たちは、とうとう私の罪悪感まで吹き飛ばしてくれました。


***


私が感じていた「子供が嫌い、子供が愛せない」。

実は誤解で、もつれた自分自身の感情を紐解いていくと、私が私を愛せないという感情がありました。


そして、自分の罪悪感を通して子供たちを見ていた時には、自分の愛に気づくことが出来ませんでした。

でも、子供たちの愛を通して自分を見た時に、私の中にも愛があったと思えるのです。

あなたの中にも、あなたのお子さんの中にも大きな愛があります。

自分の中にある愛を見つけられない時は、お子さんの愛を通して自分を見てあげると、自分の中にある大きな愛にきっと気づけるはずだと私は信じています。


長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。


町村ゆき


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