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こんにちは、町村ゆきです。
いつもありがとうございます。


アメブロ恋と仕事の心理学水曜日のテーマ素敵な愛の育て方に投稿した記事です。

よろしければお読みください。


***


少し前のことですが、母に凄く怒りを感じたことがありました。


その日は、母と外で食事をした後、私は母のことを送って行ったのですが。

母の家に着いて部屋に入ると、台所の窓が開いていることに気づきました。


私はてっきり母が閉め忘れたのかと思い、
「窓、開けっぱなしになってるよ。閉めるの忘れたの?」
と伝えました。

そしたら母は、
「ウチは、いつもわざと窓を開けてんねん。」
なんか、堂々と言ってきたのです。


え?、わざと?出かける時も閉めないの?
お母さんの部屋は一階だし、通りに面しているから部屋の中も丸見えになるのに?


私はそんな気持ちになりましたが、母が堂々と言ってきたので、その圧力に押されてその日は黙ってそのまま帰ってきました。

でも、家に帰ってきてからも、母の部屋の窓のことがどうしても気になり、

次の日に私は母に電話をかけて、どうして窓を開けっぱなしにしているのか?を聞きました。

そしたらですね、

「だって窓の外には柵がある!だから誰も入ってこれないから!」
と、母はキレ気味に言ってきたんです。

その言葉を聞いて、私もイラっとして、

「何それ?全然答えになってない!」
「私はお母さんがなんで窓を開けてるのかを聞いたのに!開けっ放しで出かけたことも凄く心配したのに!何でそんな言い方するの?」
と、怒って言いました。

そしたら、母は「窓を閉めっぱなしにしていると息が詰まるから」っていう理由で開けているんだと言いました。

「家にいる時なら分かるけど、外に出かける時なんだから息が詰まるなんておかしいでしょ?誰かが入ってきたらどうするの?」

私が続けて言うと、母は

「そんなモノ好きおらへん、でも、そんなにゆきちゃんが怒るなら今度から閉めればいいんやろ?」
と、やれやれみたいな感じで言ってきたんです。

私はだんだんと怒りが込み上げてきて「もういい!」って言って電話を切りました。

電話を切ってから、悔しさが込み上げてきました。


お母さんが窓を開けっぱなしにしてることが心配だっただけなのに・・・。
どうしてお母さんは私の気持ちを分かってくれないんだよ・・・。


そんなことを感じていたら、そういえば昔、こんなこともあった!あんなこともあった!と、子供の頃に母にされて嫌だったことまで思い出してしまい、その日は眠れなくなってしまいました。


***


それから3日後、母からラインがきました。

「ゆきちゃんの好きなパン屋さんにいます。あのパン食べますか?」

あのパンとは、私の大好きなバジルとトマトが入っているパンのことです。

そのメッセージを見た時、お母さんは私の怒りをパンで帳消しにしようとしているんだ!って思って、収まっていた母への怒りがまた沸いてきました。

私は「いらないです」って一言メッセージを返したら、すぐに母から返信がきたんです。

「怒っているんですね、この間はごめんなさい。」
そんなメッセージが送られてきました。

私は「ええ、そうですよ。怒ってますよ」って言いたいのですが、でも、言えないんです。

あれだけ自分の気持ちを分かって欲しかったのに、こっちは分かってもらえなくて怒りで自分の気持ちを諦めようとしているわけですから、今更ごめんなさいって言われても、母の気持ちを受け入れることが出来ません。

そして、母だって私の気持ちを無視したのだから、私も同じ気持ちを母に思い知らせたい!って思いにまでなってしまい、私は母のごめんなさいのメッセージを無視しました。

でも、同じ気持ちを思い知らせてスッキリしたのか?と聞かれたら、全くそんなことはなく、私の心の中は苦しくなっていきました。


心理学では、自分の愛を止めることで感じる罪悪感が一番苦しいって言われています。
愛してもらえないことよりも、愛せないことの方が苦しいんです。
私たちはそれくらい、誰かを愛したい生き物なんですね。

この時の私の苦しさは、母に分かってもらえなかった苦しさではなく、分かってくれない母への仕返しとして母を無視していることで感じる罪悪感で苦しんでいたんです。


***


パンをいらないって断ってから一週間が経ちました。


無視をしていることがどんどん苦しくなってきて、母のことをあれこれ思い返していると、

あの時、お母さんの部屋の窓はどうして開いていたんだろう・・・。と言うことが、すごく引っかかりました。

窓を開けて出かけるなんてどう考えてもおかしい・・・。

それに、最初に母に「どうして窓を開けていたの?」って聞いた時、母はすぐに怒って言い返してきたのも不自然に感じました。


私は、もしかしたら、母は本当に窓を閉め忘れていただけなのかもしれないなって思いました。


あの時、私に窓の閉め忘れを指摘されたことで、母自身が否定されてると感じて素直に認めることが出来なくて、つい、強がって「柵がしてあるし!誰も入ってこれないから!」って言ってしまったのかもって思いました。

私は本当のことを知りたいと思い、母に電話をかけました。
母はすぐに電話に出て、私が聞くよりも前に話し始めました。

「ゆきちゃんごめん、ウチ、あの時強がってあんなこと言っちゃって・・・。ほんまにごめん。ほんまは閉めるの忘れててん。でも怒られるって思って言えなかったんよ。」

私は、やっぱり!って思いました。

「自分のことばっかりで、アンタの気持ち無視しちゃってごめん。」
母が涙声で言うので、私も涙が出てきてしまって、

「私もお母さんのラインを無視した。意地悪してごめん。」
って謝りました。

それから、母は私の好きなバジルとトマトのパンを5個も買って、あの日私の家の近くまで来てくれていたことや、私からの返信が無かったから一人でパンを全部食べたこと。

あの日から、毎日窓の閉め忘れが無いように確認していることも私に伝えてくれました。


小さい頃に自分の気持ちを分かってもらえなかったという体験があったから、私は母のことをどうせ私の気持ちなんて分かってくれない人って決めつけていましたが、窓を開けっぱなしにしていたことで私が心配になっていたことや、私の一番好きなパンのことも母はちゃんと分かってくれていて、それは本当に嬉しいなって思いました。


そして、私の気持ちを分かってもらいたかったという怒りの奥には、私が母に甘えたい、母に頼りたいっていう気持ちが隠れていたことにも気づきました。


私は分かって欲しかったことが分かってもらえたことで「お母さん、ありがとう」って素直に伝えることも出来て、苦しい気持ちからやっと解放されたんです。


***


私たちは大人になればなるほど、甘えることや頼ることに子供っぽさを感じて、自分のニーズを隠そうとしてしまうのですが、隠したからといって無くなるわけではないんです。

隠しているということは我慢をしている状態になるので、甘えたいのに甘えられない、頼りたいのに頼れないという葛藤も抱えてさらに苦しくなっていったりもします。

ふとした時に、分かってもらえない!って感じる怒りは、あなたが我慢をした甘えたいや頼りたいという気持ちが詰まっているのかもしれません。

私と母は意地を張り合って怒りを使い、面倒なコミュニケーションをしてしまいましたが、そんな方法を使わなくても、もっと素直に自分の気持ちを表現していれば、簡単にお互いを分かり合うことは出来たのだと思います。

とはいっても、自分の怒りが大きい時にそのままで相手とコミュニケーションをとるのは簡単ではないですよね。

そんな時は、先ずはあなたがあなたの気持ちに寄り添ってあげて下さいね。


最後までお読みくださりありがとうございました。





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