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こんにちは、町村ゆきです。
いつもありがとうございます。


アメブロ恋と仕事の心理学水曜日のテーマ素敵な愛の育て方に投稿した記事です。
よろしければお読みください。


***


母がウチに来た日のことです。

私が洗濯物を干していると、母が私の側に来て言いました。

「あーあー、もっと端と端を揃えて干さないと…」

私の洗濯物の干し方が気に入らなかったのか、指摘してきたのです。

ちょっと、ムカッときます。

私は自分では丁寧に干しているし、そもそもこれは私の服だし、この干し方で何十年もやってきてるし、私が私の洗濯物をどんなふうに干そうと私の勝手でしょ!って思いました。

でも、言い返すのはなんだか大人げないような気がして私は自分の気持ちを抑えました。


すると、今度はテレビで仕入れてきた自分の雑学を延々と私に話してくるのです。

あれはこうなんだよ?これはこうした方がいいんだって。

それを聞いていて私は更にイライラしてきて、とうとう母に言ってしまいました。


「あのさ、お母さんはさ、私のこと一体いくつだと思ってるわけ?」
「私はもう48歳なの、洗濯物の干し方だってわかってるの!」
「だからいちいち細かいこと言わないで!」


私がそう言うと、母は、
「そうやったわ、ごめんごめん」
って謝ってきますが、


でも、母は、ちょっとするとまた私のアラを探してあれこれと言うんですね。

冷蔵庫の食品の賞味期限が過ぎてるとか、換気扇が汚れているとか、私の見られたくないところをわざわざ探してはとにかくダメ出ししてくるのです。

私は、やめてって言ってもやめてくれない母に対してますます嫌な気持ちになりました。


なんで、お母さんはいつもこうなんだろう…。
人のアラばかり探して、意地が悪いのにもほどがある…。


そう思っているうちに、昔、母にされて嫌だったことまで思い出してどんどん怒りが出てきてしまい、私は「もう帰って!」って母に言いました。


玄関を出る時、母は悲しい顔をして、
「ごめんね」
って言ってきましたが、

私はそんな顔に騙されないぞって思い、そのまま無言で母を見送りました。


母が居た時はすごく腹が立っていたのに、でも母が帰った後は悲しい気持ちが出てきます。

何故かというと、本当はたまに会える母と仲良くしたかったから。

それに、心理学を勉強しているのに、愛についても学んでいるのに、カウンセラーなのに、母に怒ってしまった自分のことを情けないと思ったからなんです。


本当は分かっているんです。

母が意地っ張りで、恥ずかしがり屋だってことも。

母は嬉しさとか喜びとか、ポジティブな感情を感じるだけで恥ずかしさが込み上げてくるのか、それを隠そうとして私に偉そうな態度でダメ出しをしてくるのだと思います。

本当は私のことが大好きで、私と関わりたいと思っているのにそんな態度になってしまうってことも分かっているんです。

私は分かっているはずなのに、それなのにいつも母の態度に反応してしまう自分のことが本当に嫌でした。

そうなってしまう自分のことを子供っぽいって思っていましたから。



昔から母と関わるとよくそんな気持ちになっていました。

母が私にダメ出しをして私が怒る、そして私が母に言い返した時は母が「ごめん」って謝る。

でも母の「ごめん」は、その場だけの「ごめん」のように思えて、母に謝られると余計に腹が立つこともありました。


私は、母も変だけど、いつもこうなってしまう自分もなんか変だなって思いました。


私はずっとダメ出しをする母がだけが悪いと思っていましたが、でも、もしかしたら私の中にもこのパターンを引き起こしている理由があるのかもしれないと思い、自分の心を探ってみました。

そしたらですね、

親ならば私が望んだ親であるべきで、そして、親である母が私を大人として認めてくれなければ私は大人になりません。って頑なになっている自分がいることに気づきました。


私は頭の中では自分のことを大人だと思っていたけど、心の中には母に分かってもらいたいという子供のままの気持ちがずっと残っていたのです。


でも、別に自分の価値なんて、自分で決めていいわけです。
自分のことは自分で認める、決める。
それが自由であり大人らしさなんだと思います。


それなのに私は、母が私の気持ちを理解してくれるまで、私も母のことを親として認めません!
みたいなスローガンを心の中で掲げていたのです。


母への期待が収まらず、何としてでも自分の気持ちを母に分からせたい!と戦ってきた自分に気づいて、ちょっと恥ずかしくなりました。


すごい長い反抗期です。


そんな自分の思いに気づいたら、母の愛が見えてきて、

洗濯物の干し方のことも、冷蔵庫の賞味期限が切れてたことも、換気扇が汚れていることも、母は私にダメ出ししていたわけではなく、ただ私に教えてあげたかっただけなのだと母なりの愛を受け取れたのです。


***


この出来事があってから、母には腹が立たなくなりました。

と、言いたいところですが、やっぱり腹は立つんです。

心の中は反応してしまうのです。

でも、以前のように反応しても母に怒ることは本当に少なくなりました。

それは、何度やめてといっても母が私にダメ出しをしてくる謎が解けたからなんです。

ある時、いつもの母のダメ出しに私が怒って「一体私のことをいくつだと思ってるの?」って聞いた時にですね、


「うーん…。幼稚園くらいなんかな?」って、真顔で言ったのです。


私は怒っていたけど、思わず笑ってしまいました。

たしかに幼稚園児なら、あれこれ口出ししたり世話を焼きたくなります。

私はもう48歳だけど、母の目の前には幼稚園児の私が見えているわけですから仕方ないなって思えたのです。

それなら、幼稚園児の私を愛そうとする母のことを、今度は大人の私が分かってあげようって気持ちになれて私の心は楽になりました。



カウンセリングをしていると、親のことをうるさいとか、面倒臭いと感じている方は少なくないように思います。

ウチだけではなく、親はいつまでたっても子供のことを子供として見たいのかもしれませんね。

それは、いつまでも親として子供を愛したいという想いがあるからなんだと思います。

でも、そんな親の愛に息苦しさを感じてきたなら、親と子供という関係から、親と大人という自由な関係にバージョンアップする機会がやってきたのかもしれません。


皆さまが自分らしく自由に素敵な人生を送れますよう応援しています。




最後までお読みくださりありがとうございました。





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